ある日、お店に素敵な日本人のご夫婦がお見えになりました。私は、いろいろ注文を受けた後、「お飲み物はいかがですか」と尋ねました。お客様は、うなずきながら、「いいです」と答えました。「いいです」という日本語は、肯定にも否定にも使われることは知っていました。しかし、お客様が、にっこりと、大きくうなずきながら「いいです」とお答えになったので、てっきり「お願いします」の意味かと思いました。しかし、念のため確認することにしました。少し軽口をかわした後、私は、「Kekko desu」と切り出しました。お客様は、即座に「イエス!」と答えました。そして、大笑いになりました。
お客様は、「いいです」と答えた時、大きくうなずいていたことに気づいていなかったと思います。私は、ボディーラングェッジを使って、お客様の言いたいことを理解してきました。これは、日本語がまったく分からなかった時の知恵です。
このようなことが起こったのは、これが初めてではありません。ビールを手にしてテーブルに戻って来た時、みんなが、いっせいに笑い出したこともありました。そして、注文したと思っていた人は、困った顔をして私を見ていました。私はすぐに気がつき、きまりの悪い顔をして飲み物を下げたものです。しかし、こんな小さな出来事が、仕事を本当に愉快なものにしてくれるのです。 (MarcT)





